
「他に似た事例ってありますか?」
Webサイトの相談をしていると、つい聞いてしまいがちなこの一言。
でも実は、“事例”に頼りすぎることが、判断ミスのもとになることもあります。
なぜ「事例」を聞いてしまうのか?
事例を聞く理由は、主にこの2つかと思います。
- 成功した形を参考にしたい(アイデアがほしい)
- 実績を見て、信頼したい(安心感を得たい、社内への説明に使いたい)
これらは自然な流れでの質問であり、決して悪いことではありません。
ただし、「事例がある=同じことが起こる」と思い込んでしまうと、思わぬ落とし穴にハマる可能性があります。
そもそも、同じ案件は存在しない
Webサイトの制作・運用には、次のような要素が絡み合います。
- 業種・商材
- ターゲット層
- 顧客の購買行動
- 競合状況
- 組織の体制・リソース
- ゴール設定(認知拡大?CV獲得?ブランディング?)
これらが完全に一致する他社の「事例」は、まず存在しません。
一見似たような内容でも、実は“目的”や“前提条件”が異なるケースがほとんどです。
「似たような事例」からは、本質的なヒントが得られにくい
「採用目的のSNSの運用実績」の事例を聞いたとします。目的も聞けているし、参考になることもあるだろうと確認をしてみても、ターゲットが新卒なのか実力のある中途なのか、もしくはアルバイト人員を数多く雇いたいのか、数人の経験者を求めているのか、など確認すべき事項は数多くあります。
大事なのは「目的に対して、なぜそれが有効か」
事例を求める際に、以下のような内容で聞いてみてください
「事例の成功判断として想定していた目的と、どのようなロジックで方法で達成したかの課程を教えてください」
プロに相談する価値は、「実績」だけでなく、「なぜそれが有効なのか?」という思考の筋道を提示してもらうことにあります。
事例が似ているかより、自社の目的に合った判断基準を持ってもらえそうかという確認が重要になります。
まとめ:「事例」よりも「目的に対する施策の妥当性」を見よう
安心材料として「事例」を知りたくなる気持ちはよくわかります。
ただ、それを鵜呑みにしてしまうと、目的に合わない施策を選び、リソースを無駄にしてしまうことにもなりかねません。
大切なのは、「私たちが達成したい目的に対して、それはなぜ有効なのか?」という視点。
表面的な“事例”より、論理的な説明と、施策の根拠を重視する姿勢が、成果につながるWeb運営の第一歩です。
成果につながるWeb戦略の立て方を動画で公開中!
株式会社OfficeTOでは、独自のWebマーケティングメソッドに基づき、Webサイトの企画設計から制作・運用・解析までを一貫してご支援しています。
この動画では、中核となるWeb戦略の立て方について、わかりやすくご紹介しています。施策がブレず、成果につながる考え方を整理したい方に、ぜひご覧いただきたい内容です。
動画でご紹介した考え方をもとに、貴社内での戦略設計を進める際の伴走支援も行っています。
ご関心のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。